「女性に1億円」三井住友銀元副支店長に懲役10年求刑
三井住友銀行の外貨取引システムを悪用して同行から約8億9千万円をだまし取ったとして、電子計算機使用詐欺の罪に問われた同行大森支店の元副支店長、南橋浩被告(55)=懲戒解雇=の裁判が26日、東京地裁で結審した。検察側は論告で「96回も端末機の不正操作を繰り返し、巨額の金をだまし取った。動機は身勝手で、銀行の信用に損害を与えた」と述べ、懲役10年を求刑した。
弁護側は、南橋被告が預貯金を解約したり自宅を売却したりして約5億5500万円を同行に弁償したとして、刑を軽くするよう求めた。
この日の被告人質問で、南橋被告は「職員が少ない時間を見計らって端末機を操作した。銀行側にばれないだろうという気持ちが勝り、不正を続けた」と述べた。だまし取った金の使い道については、「妻ではない女性に1億1千万円使いました」と説明。部下に飲食をおごったり、ゴルフ会員権や車を購入したりもしたという。(志村英司)
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