トランプ氏、「一つの中国」尊重に同意 習氏と電話会談
中国中央テレビによると、中国の習近平(シーチンピン)国家主席と米国のトランプ大統領が10日に電話会談した。トランプ氏は「私は米国政府が従う(中台がともに一つの中国に属するという)『一つの中国』政策の高度な重要性を十分理解している。米国政府は、『一つの中国』政策を堅持する」と述べた。
習氏はこのトランプ氏の発言を称賛したうえで、「『一つの中国』原則は中米関係の政治的な基礎だ。中国は米国とともに、意思疎通を強め、協力を拡大し、中米関係の健全で安定的な発展を推進していくよう努力したい」と応じた。
一方、米ホワイトハウスによると、トランプ氏は習氏が「一つの中国」政策の尊重を要請したことに対し、同意したとしている。両氏の会談は温かいもので、双方の国への訪問をお互いに招待したという。
台湾の統一を目指す中国にとって、台湾の主権問題は絶対に譲歩できない「核心的利益」だが、トランプ氏が昨年12月に台湾の蔡英文(ツァイインウェン)総統と異例の電話会談をしたり、米メディアの取材に「一つの中国」政策に疑問を呈したりしたことで、中国側に警戒感が高まっていた。(北京=西村大輔、ワシントン=杉山正)
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