西日本で積雪、停電や渋滞 ケーブルカー閉じ込めも
9日夜からの雪が社殿の屋根に積もった熊野本宮大社=10日午前8時52分、和歌山県田辺市、東孝司撮影
日本列島に強い寒気が入り込んだ影響で西日本では10日、日本海側の山沿いを中心に雪が降った。強い冬型の気圧配置は12日まで続くといい、気象庁は大雪への警戒を呼びかけている。
この日正午までの24時間降雪量は鳥取市で23センチ、兵庫県豊岡市で19センチ、滋賀県米原市で13センチ、松江市8センチ。鳥取市では朝から市民らが雪かきに追われる姿が見られた。先月の大雪で天守の屋根瓦が落ちた国宝・松江城(松江市)でも、指定管理者のNPO職員らが歩道や階段の雪をかいた。
国土交通省三次河川国道事務所によると、広島県庄原市の松江自動車道上り線の高野インター付近で午前9時ごろ、車が積雪により動けなくなり、一時渋滞した。鳥取県倉吉市や島根県安来市では、雪で倒れた木が電線に接触するなどしたため、一時約3200戸が停電した。
午前10時10分ごろには、和歌山県高野町の高野山ケーブルカーが運行中に故障して停止。上下2本に乗っていた約40人が1時間半ほど車内に閉じ込められた。南海電鉄によると、降雪の影響という。東海道新幹線は名古屋―新大阪駅間で速度を落として運行し、最大約20分の遅れが出た。直通する山陽新幹線も一部の列車が遅れた。
11日午前6時までの24時間に予想される降雪量は、いずれも山間部の多いところで中国地方が100センチ、近畿80センチ。平地では中国地方30センチ、近畿中部20センチ、近畿南部10センチという。
ASAHI.COM