尼崎藩古文書の魚の正体は? 専門家の協力で謎解き
Re:お答えします@兵庫
江戸時代の阪神間の海には、どんな魚が泳いでいたのだろう? そんな好奇心を満たしてくれるイラスト付きの古文書が昨年末、兵庫県尼崎市に寄贈されました。でも、中を見ると、聞いたことのない名前の魚がいっぱい。専門家に協力をあおいで正体を探ってみました。
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この古文書は享保年間に編纂(へんさん)された「尼崎産魚」という冊子です。現在の尼崎市から神戸市須磨区辺りまでの大阪湾岸を領有していた尼崎藩が、地元で採れる魚介類を80種集め、その姿を一つ一つ絵師に描かせています。
アイナメ、アナゴ、シャコ、イイダコ……。市教委に提供してもらった画像を見ていくと、おなじみの魚介類が目に飛び込んできます。どの絵も特徴をうまく捉えていて、どこかユーモラス。魚好きの記者は見ているだけで楽しくなってきます。
ところが、すぐに頭を抱えることになりました。ラス、ウミクチナワ、アザミ、ウチザワラ……。聞いたことのない名前の持ち主が次々現れるからです。
例えば「ラス」。姿はダツにそっくりだけど……。そう思って魚類図鑑を調べると、なんとダツの別名としてラスと呼ぶことがあるとわかりました。
「ウミクチナワ」はどうでしょうか。「くちなわ」とはヘビのこと。インターネットで調べ、ウツボの別名らしいと知りました。でも全然似ていません。
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