自公、「女性宮家」盛り込まず 退位特例法の付帯決議案
天皇陛下の退位を実現する特例法案をめぐり、自民、民進、公明、共産、日本維新の会の5党は26日午前、衆院議院運営委員会の理事会で付帯決議について協議した。自公両党は、政府に検討を求める安定的な皇位継承策として「女性宮家の創設等」は盛り込まず、検討年限も明記しない案を示した。女性宮家創設の検討を唱える民進党などと真っ向から対立する形となった。
自公案は、政府が検討する皇族減少対策について「女性宮家」との文言を使わず、「女性皇族の婚姻等による皇族数の減少等に係る問題」とした。検討の年限には触れず「本法律の施行後速やかに」と記した。
一方、民進党もすでに取りまとめていた独自案を提示した。民進案は「女性宮家の創設等」と明記。「法成立後速やかに」検討し、「1年を目途として国会に報告する」と期限を明確にした。
維新は自公案と同じく、女性宮家や検討年限に触れない一方、政府に対し「象徴天皇制度の安定的な維持を確保するための合理的な制度の在り方」を、「法成立後速やかに」検討するよう求める案を示した。共産は各党案を持ち帰った。
佐藤勉委員長(自民)は週明けにも付帯決議をまとめたいとの考えを示した。
一方、参院は26日午前の本会議で、特例法案を審議する特別委員会の設置を決めた。その後に開かれた委員会で、尾辻秀久・元参院副議長(自民)を委員長に選出した。
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