嵐、熊本で6千人招き「課外授業」 展示施設の再開前に
昨年7月15日、熊本地震後初めて内部が公開されたグランメッセ熊本。地震から3カ月が経っても、展示ホールには天井の照明器具などが落下したままだった=福岡亜純撮影
蒲島郁夫知事は26日、熊本地震で被災し、閉鎖した大型展示施設「グランメッセ熊本」(益城町)を7月1日にすべての施設で再開すると発表した。
グランメッセ熊本には昨年4月14日の前震後、多くの被災者が身を寄せたが、本震でガラスが割れるなどしたため、立ち入り禁止に。2200台収容の駐車場は車中泊をする被災者の車でいっぱいになった。
修復に加え、地震が起きても天井板が落ちにくくするなどの工事も進め、今年3月下旬にはコンベンションホールや会議室の利用を再開。7月からは、展示ホールを含むすべての施設の利用が可能になるという。
完全再開前の6月25日には、人気アイドルグループ「嵐」のメンバーの大野智さんと二宮和也さん、松本潤さんが、県内の小中学生と保護者計6千人を招く無料イベント「嵐のワクワク応援団~熊本がもっと元気になる3つの課外授業~」を展示ホールで実施。3人それぞれが工夫を凝らした授業をするという。
イベントの申込期間は6月1~12日。原則として保護者を含む4、5人のグループで、スマートフォンかタブレット端末で申し込む。詳しい方法は専用サイト(http://kumamoto17-oubo.jp)で。(大畑滋生)
■知事「震災の風化防ぐミュージアムを」
蒲島郁夫知事は26日の定例記者会見で、熊本地震の風化を防ぐ目的で、関連資料などを集めた「熊本地震震災ミュージアム」をつくる方針を明らかにした。
6月に学識経験者や市民団体の代表らを集めた有識者会議を立ち上げ、8月までに結論を出す予定。蒲島知事の現任期の2020年4月までの開設を目指す。各地に残された断層などの遺構の保存についても、同時に議論するという。
蒲島知事は「(震災ミュージアムは)既存の施設を活用するか、新設するかなどを含め検討してもらう」などと話した。
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