研究不正、大学教育で防げ 「インチキ論文」見破り方も

写真・図版「環境研究倫理特論」の授業風景。各テーブルで学生と教員らが議論する=2月5日、滋賀県彦根市の滋賀県立大学

東京大分子細胞生物学研究所や京都大iPS細胞研究所など、著名な機関で研究をめぐる不正が相次いでいる。国は大学や研究機関に対して、ビデオ教材などによる不正防止教育を求めているが、効果はいま一つだ。そうした中、危機感を募らせた大学の間では、学生たちが不正に手を染めないようにと、独自の教育プログラムを取り入れる試みが広がり始めている。

「どこが、どう怪しいのか。どう修正すべきか。考えをまとめてください」

滋賀県立大の高倉耕一准教授(生態学)が、学生たちに呼びかけた。

受講する十数人の学生が持ち寄ったのは、健康器具や化粧品などのチラシ。他社製品との違いをアピールする言葉が並ぶ。

「事例紹介ばかりで、肝心のデータがない」「グラフの目盛りを操作して効果を大きく見せている」

学生たちが、互いに意見をぶつけあう。大学院の「環境研究倫理特論」という授業のひとコマだ。

ASAHI.COM

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