経団連「ベアは選択肢の柱」 特別委、春闘の最終案
今春闘での経営側のスタンスを示す経団連の経営労働政策特別委員会報告の最終案が、わかった。賃金水準を底上げするベースアップ(ベア)について、定期昇給や賞与などと並ぶ「多様な選択肢の柱となる」と、より踏み込んだ表現で会員企業に検討を促す。
今春闘では、中期的に収益が拡大した企業に対し、年収ベースでの賃上げを前向きに検討するように促す。「定昇やベア、賞与、諸手当の見直しが柱となる」とし、「様々な選択肢が考えられる」とした前年の報告書より踏み込む形になる。ベアについては、全社員一律に引き上げるほか、子育て世代や若手、女性への重点配分も求める。
一方、政府に対しては、社会保障制度改革や、給付型奨学金制度の拡充などによる教育費の負担軽減など6項目を要望する。経団連は報告書を17日に正式決定し、4年連続の賃上げを呼びかける。(編集委員・堀篭俊材)
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