「ビートルズの著作権返して」 ポール、ソニー側を提訴
ビートルズの元メンバー、ポール・マッカートニー氏(74)が18日、米ニューヨークの連邦裁判所に、ソニーの子会社が所有するビートルズの楽曲の著作権を返還するよう求める訴訟を起こした。AP通信などが伝えた。
マッカートニー氏と故ジョン・レノン氏が作った「ラブ・ミー・ドゥ」など、ビートルズのヒット曲の多くの著作権は、1985年に故マイケル・ジャクソン氏が購入し、現在はソニーの子会社で世界最大の音楽出版会社「ソニー/ATV」が保有している。
長年、楽曲の著作権回復を望んできたマッカートニー氏は訴状で、米国の著作権法の規定に基づいて2018年以降に順次、著作権が原作者に返還されると主張。「裁判所の宣告が必要で、そうすればマッカートニー氏は平穏で曇りのない権利保有ができる」としている。同様の事例で、英国の裁判所に著作権回復を訴えた英国のロックバンド「デュラン・デュラン」が昨年12月、ソニー側に敗訴したことも提訴に踏み切った理由とみられている。
ソニー側は「提訴は不必要で残念だ」とする談話を出した。
「ソニー/ATV」はソニーと故マイケル・ジャクソン氏が共同出資して95年に設立した。(ロンドン=渡辺志帆)
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