楢葉で原乳の出荷再開 原発事故後、避難指示区域内で初

写真・図版生まれたばかりの子牛をなめる母牛=24日午前9時46分、福島県楢葉町、諫山卓弥撮影

東京電力福島第一原発事故による避難指示が2015年9月に解除された福島県楢葉町で24日、原乳の出荷が再開された。原発事故後に政府が11市町村に出した避難指示区域内で初めて。

農事組合法人「蛭田牧場」でこの日午前8時、乳牛18頭からの搾乳が始まり、集まった約400リットルの原乳がタンクローリー車に運ばれた。JA全農福島による放射性物質検査を経て、県内産のほかの原乳と合わせて出荷される。経営する蛭田博章さん(48)は「今日はスタートライン。安全でおいしい牛乳をつくり続けたい」と話した。

政府は原発事故後、福島県内全域で原乳の出荷を制限。11年10月までに避難指示区域以外の制限は解除された。昨年12月、楢葉町など5市町村で出荷制限が解除されたが、避難指示が続く双葉町などでは制限が続いている。(長橋亮文)

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