「マツダ復活の立役者」前田育男さん 車のデザインに魂
■マツダ常務執行役員・前田育男さんに迫る
「真っ黒だと重くなる。そうならないように、光の当たり方でキラキラさせて、(外観の)威圧感をなくしたんです」
昨年暮れ、東京都内の販売店で、100人を超すマツダファンを前に語り始めた。車自体のことではない。店構えの説明だ。
広島に本拠を置くマツダの、デザイン・ブランドスタイルを担当する。カーデザインにとどまらない。展示方法や旗、用具、名刺などにも範囲は及んでいる。
多くのファンから「マツダ復活の立役者」と評される。
米フォードの資本を入れたマツダでは、世界的に不況だった2009年、8年ぶりの日本人としてデザイン部門のトップに。
「生きるか死ぬかの状況で、ブランド価値を上げることを必死で考えた。ゼロから見直した」
ASAHI.COM