市職員・銀行員…詐欺電話リレー 押収マニュアルで判明
警察庁が2日発表した昨年の特殊詐欺の被害状況。大阪府は被害件数(未遂を含む)が前年から39%増の1633件、被害額は同25%増の約52億5千万円で、ともに東京都に次いで多く、過去最悪だった。オレオレ詐欺の件数は前年の3倍超の405件、額は3倍弱の約14億4千万円と急増。還付金詐欺は、被害件数(725件)、被害額(約8億2千万円)がともに全国最多だった。
大阪府警は昨年、大阪市内にあった特殊詐欺グループの拠点3カ所を摘発し、電話をかける「かけ子」が使っていた還付金詐欺のマニュアルを押収した。国民健康保険の払い戻しを装って電話をかけ、現金自動出入機(ATM)に誘い出す想定問答集だった。
手口はこうだ。まず市の職員を名乗り、「払い戻しの申請書を送付しています」と連絡。書類は送っておらず、でまかせだ。そして「銀行さんから手続きの説明があります」と指示に従うよう促す。その後、ニセ銀行員が電話をかけ、「書類がないので、機械手続きをご案内します」と説明する。
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