東芝、役員報酬の削減幅拡大を検討 経営責任を明確化
米国での原子力事業で巨額の損失を計上する見通しとなった東芝が、役員報酬の削減幅の拡大を検討していることが分かった。一連の不正会計問題からの再建中に再び巨額の赤字を出し、債務超過も危ぶまれる事態に陥った経営責任を明確にする。
東芝は2015年春に発覚した一連の不正会計問題を受け、すでに社外取締役を除く34人の執行役全員の基本報酬を減額している。削減幅は綱川智社長が60%、志賀重範会長が50%、その他の副社長や専務らが30~40%。今回の巨額損失を受け、削減幅を17年度から拡大する方向で議論を進めている。業績連動型の賞与はすでにゼロにしており、17年度も支給を取りやめる方針だ。確定した損失額を公表する14日に、役員報酬の削減幅の拡大についても発表するとみられる。
一般従業員についても16年度に、賞与を最大50%程度削減するなどの報酬カットを実施しているが、従業員については「減額幅の拡大は検討していない」(広報)という。
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