続く迷走、苦しい弁明 PKO日報、足元からも疑問の声
混乱が続く南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加している陸上自衛隊の日報をめぐり、稲田朋美防衛相が苦しい弁明に追われている。9日には、いったん「廃棄」とした日報が見つかったとの自身への報告が1カ月遅れだったことも明らかになった。日報に記された「戦闘」をめぐる答弁も野党から追及され続け、足元から不安の声が漏れ始めている。
■防衛省、発見1カ月後に報告
「隠蔽(いんぺい)する意図はまったくなかった」
9日の衆院予算委員会。稲田防衛相はこう述べ、防衛省が「廃棄」としていた日報が「発見」されたことについて、こう強調した。ただ防衛省は昨年末に文書を見つけながら、大臣に報告したのはその1カ月後。稲田氏は国会で、「発見されたのが昨年12月26日、私あて(の報告)が今年1月27日です」と明らかにせざるを得なかった。
昨年7月に南スーダンの首都ジュバで起きた大規模戦闘についての日報は存在するのか。そもそも、迷走の末の文書開示だった。
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