「ゴルフ外交」、問われるタイミング 国際協調の視点を
昼食とこの日2回目のゴルフを終え、「トランプ・インターナショナル・ゴルフクラブ」を出る安倍晋三首相(手前)とトランプ大統領=11日午後4時23分、米フロリダ州ウェストパームビーチ、飯塚晋一撮影
安倍晋三首相は今回の訪米で、トランプ米大統領との信頼関係を図るため、「ゴルフ外交」を利用した。日米の利害が対立するときに備え、両首脳が率直に意見を交わすことができる関係を築いておきたいとの狙いがある。ただ、このタイミングでゴルフに興じることが世界にどう受け止められるのか、首相には熟慮してほしかった。
首相は10日、ワシントンのホワイトハウスで行われた日米首脳会談後の共同記者会見で、翌日のゴルフの予定を取り上げて「リラックスした雰囲気の中で時間をかけて、両国の未来、地域の未来、世界の未来に向けて何をすべきか、じっくり話をしたい」と語った。
首相とトランプ氏は11日、米フロリダ州・パームビーチにあるトランプ氏ゆかりのゴルフ場2カ所を「はしご」し、計約5時間のプレーをした。首相官邸幹部は「米大統領の時間をこんなに押さえられるだけでもすごい」と話し、今回のゴルフ外交は「日本の国益に資する」との主張だ。
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