工藤会トップ「局部手術に不満」 看護師襲撃、検察主張
指定暴力団工藤会(北九州市)が女性看護師を襲撃したとされる事件の元工藤会系組幹部の初公判で、検察側は20日、工藤会トップの野村悟被告(70)が局部の美容手術を受け、術後の状態に不満を抱いたことが引き金になったと冒頭陳述で主張した。
事件は2013年1月28日に発生。福岡市博多区の路上で、帰宅途中の40代の女性看護師が頭や胸を刃物で刺され負傷した。
検察側によると、野村被告は12年8月に北九州市内の美容整形クリニックで局部の増大手術や脱毛治療を受けた。だが術後の状態が悪く、クリニックに「腐っているのではないか」「裁判するぞ」などと抗議。担当だった看護師への襲撃を決意した、と検察側は訴えた。
事件の2日後に受診した際には、被害者の名前などが報道されていないにもかかわらず、クリニック関係者に「刺されたんかね」「あの人ならやられても仕方がない」といった趣旨の話をしたという。
検察は「事件の動機は野村被告の個人的な恨みに基づく」とし、工藤会の指揮命令系統に従って組織的に襲撃したと主張。実行役らには工藤会から報酬が渡されたという。
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