正男氏殺害、重要参考人の身元特定 1人は大使館書記官

写真・図版在マレーシア北朝鮮大使館の2等書記官と判明した重要参考人の男性(マレーシア警察提供)

北朝鮮金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏が殺害された事件で、マレーシア警察は容疑者として特定した北朝鮮国籍の男4人について、北朝鮮側に身柄の引き渡しを求めた。カリド警察長官が、22日にクアラルンプールで開いた記者会見で明らかにした。警察は、4人がいずれも北朝鮮に帰国した可能性が高いとみている。

カリド長官はまた、重要参考人としてきた男性3人のうち、1人は容疑が固まったとして、リ・ジウ容疑者(29)だと公表した。また重要参考人のうち1人は在マレーシア北朝鮮大使館の2等書記官(44)、1人は北朝鮮の国営航空会社、高麗航空の職員(37)だという。

リ・ジウ容疑者と重要参考人の2人はいずれも北朝鮮国籍。マレーシア警察は、この3人がマレーシア国内に滞在しているとみている。2等書記官については、北朝鮮大使館に22日に連絡をとり、任意での面会を求めたという。

また、実行犯として逮捕されたベトナムインドネシア国籍の容疑者の女2人が、正男氏殺害の際に使用した「液体」について、毒物だと分かっていたとの認識も示した。女2人が「いたずら番組への出演だと思った」などと供述していることについて、カリド長官は「(供述を)信用していない」と話した。

正男氏の息子が20日夕にマレーシア入りしたとの一部報道については「うわさだ」として否定した。警察は、北朝鮮大使館を通じて正男氏の家族と連絡を取ろうとしているという。(クアラルンプール=都留悦史)

ASAHI.COM

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