首相夫人の昭恵氏、20の肩書 名誉職、宣伝や発信期待
学校法人「森友学園」への国有地売却問題で、学園が開設予定の小学校で名誉校長に就いていた安倍晋三首相の妻昭恵氏(54)は、小学校も含め20の団体やイベントで名誉会長などの肩書を持っていた。政府は8日、昭恵氏が学園で講演した際の政府職員の同行が「公務」と認めた。識者は「首相夫人の活動には決まりが必要」と指摘する。
昭恵氏が名誉会長を務める団体の一つは「鈴蘭(すずらん)会」(福岡市)。森友学園の幼稚園に教材を売った一般社団法人だ。
鈴蘭会の広報担当者によると、昭恵氏は2007年に会の前身団体を視察し、漢文などを音読する「素読(そどく)」を体験した。「何かお手伝いはできないか」と昭恵氏から申し出があり、09年に会を発足した時に名誉会長になった。教材の売買には関与していないという。
広報担当者によると、昭恵氏は「私の肩書を自由に使って」と話していたという。「昭恵氏は人気があり、色々なところで宣伝してくれる」
昭恵氏が名誉会長や顧問などに就いている団体やイベントはネット上で多く見つかる。朝日新聞は取材で、森友学園の小学校を含めて少なくとも20の団体・イベントで役職に就いているか、過去に務めたことがあるのを確認した。
ASAHI.COM