甲子園練習、初めて女子部員が参加 選抜高校野球
甲子園練習に参加し、練習時間を知らせる笛を吹く(左から)不来方の斉藤有香さん、川崎日菜さん、越戸あかりさん=14日午前、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場、小林一茂撮影
第89回選抜高校野球大会(日本高校野球連盟、毎日新聞社主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の甲子園練習が14日午前、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で始まった。今大会から女子部員の参加が可能となり、この日2番目の午前9時半から練習した不来方(こずかた、岩手)ではマネジャーである女子部員3人もグラウンドを動き回った。
大会前に行う甲子園練習では女子部員が参加できなかったが、安全対策をした上で、本塁付近を除く、決められたスペースで練習補助ができるようになった。
21世紀枠で出場する不来方は選手10人。普段の練習には女子部員が欠かせない。越戸(こしと)あかりさん(2年)は、ヘルメットをかぶって外野ファウルゾーンでノックのボール渡しを手伝った。「昨日の夜は眠れたけど、今日の朝ご飯は胸が苦しかった」という越戸さん。「最初は緊張しました。選手がすごく楽しそうだったので、私も楽しくなってきました」と振り返った。
斉藤有香さん(同)はストップウォッチを片手にタイムキーパーを務めた。「4分です」「15分です」。経過時間を告げるたびに声は大きくなっていった。「マネジャーにとっても夢の舞台。役に立てるかわからないけど、選手が楽しそうに野球をしていたので、こっちもうれしくなりました」と笑顔だった。
初戦の記録員としてベンチに入る予定の川崎日菜さん(同)は、「甲子園の迫力にびっくりしました」。選手とともにグラウンドに立って練習を手伝えるようになったことについて、「私たちみたいな少人数の高校にとっては、女子マネジャーの力も必要だと思う。うれしい」と語った。
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