中国首相「騒がしい玄関先望まない」 各国に自制求める
全人代が閉幕し、会見にのぞむ李克強首相=15日午前10時34分、北京、矢木隆晴撮影
中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)が15日午前、閉幕した。李克強(リーコーチアン)首相が記者会見し、核やミサイルの開発を続ける北朝鮮の問題について、「緊張は衝突を招き、関係当事国が損害を被る」と述べ、北朝鮮や米国、韓国などに自制を求め、「対話と協議による解決」を主張した。
李氏は、北朝鮮の弾道ミサイル発射や米韓合同軍事演習などを念頭に、「最近の北東アジアには緊張した雰囲気が現れている」と指摘。国連安全保障理事会による経済制裁を中国も厳格に実行する姿勢を示しつつ、「誰も自分の家の玄関先が一日中騒がしいのは望まない」とも述べ、関係国に対話路線に戻るよう自制を求めた。
米中関係については、トランプ大統領が習近平(シーチンピン)国家主席との2月の電話会談で、(中国と台湾がともに中国に属するという)「一つの中国」政策を尊重する姿勢を示したことに言及。「この政治的基礎があれば、中米協力の未来は開かれている」と述べ、改めて「一つの中国」の受け入れが両国関係の前提であることを強調した。
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