森友の幼稚園「虐待まがい行為多発」 元園児の保護者ら
大阪府教育庁に申し入れを行う元園児の保護者(中央)=大阪府庁
学校法人「森友学園」(大阪市)が運営する幼稚園の元園児の保護者らが15日、幼稚園側の「虐待まがいの行為」や差別的発言などに関して調査・指導を徹底するよう大阪府教育庁に申し入れた。同日、記者会見した保護者は「退園させられた人も多い。再発防止の指導を徹底してもらいたい」と訴えた。
元園児の保護者ら十数人は退園者の会を設立し、一部は昨年12月に「強制的に退園させられた」などとして府教育庁に調査を要望した。ただ、満足のいく回答をもらえなかったとして、申入書を提出することにしたという。
保護者らは、幼稚園が「韓国人と中国人は嫌いです」などと記した手紙を保護者に配布していたと訴えたほか、園児がおもらしをすると副園長から殴られたり、トイレに行ける回数が限られたりするなど、「虐待まがいの行為が多発している」と主張した。
子どもを昨年まで通わせていた40代の母親は「幼稚園の運営実態や府の指導態勢について見過ごすわけにはいかないと思った」と話した。
一方、府教育庁は理事長退任を表明している籠池泰典氏の妻が、幼稚園の副園長と別の社会福祉法人が運営する保育園の園長を兼任し、専従した場合に受け取れる補助金を不正に受給したなどの疑いがあるとして、早ければ21日にも立ち入り調査に入る方針。障害がある幼稚園児向けの補助金の受給についても、13日の府議会教育常任委員会で「園児数が実態に合わないのでは」との指摘が出ており、聞き取りをする。大阪市も保育園の調査に入る方針で、日程を調整しているという。(坂本純也、石原孝)
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