小学校施工業者、森友側を提訴へ 「11億円払われず」
学校法人森友学園が開校を目指した小学校の施工を請け負っていた藤原工業(大阪府吹田市)が、学園側を相手取り、約16億円の債権があるとして、損害賠償などを請求する訴訟を起こす方針を固めた。また、学園の籠池(かごいけ)泰典氏の自宅の仮差し押さえを大阪地裁に申し立て、認められたことも3日、わかった。
学園をめぐっては、大阪市淀川区内で運営する塚本幼稚園の土地・建物と、関連保育園の土地の差し押さえ命令も、藤原工業の申し立てによって出ている。
藤原工業社長は、建設現場の産廃土の処理費用5千万~6千万円の滞納があると説明。小学校の建築事業費についても「約4億6千万円が支払われたが、約11億円が払われていない」としていた。
学園は補助金申請などのため、小学校の建築費について金額の違う3通りの契約書を国や大阪府に出していた。籠池氏はどの金額も正しいとし、国会の証人喚問では「刑事訴追を受ける可能性があるので答弁を控える」と述べた。藤原工業は「15億5520万円が正しい」と話している。
森友学園をめぐっては、籠池氏が国の補助金を不正に受給していた疑いがあるとして、大阪地検特捜部が補助金適正化法違反容疑での告発を受理し、捜査を進めている。
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