乳がん、肝機能を下げる恐れ ATRなどが解明
乳がんが肝臓の遺伝子のはたらきを乱すことを、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)などの研究グループが解明し、国際科学誌に6日、発表した。肝臓を肥大化させ、肝機能が下がる恐れがあるという。
がんが転移していないのに、別の臓器の異常を引き起こすことは確認されているが、仕組みはよく分かっていない。
研究グループは、マウスに乳がんを移植し、肝臓や肺などではたらく遺伝子への影響を調べた。その結果、本来は肝臓で24時間周期ではたらく遺伝子で、活発にはたらく時間がずれたり活動パターンが変わったりしていた。この遺伝子のはたらきの変化が肝臓に影響すると考えられており、詳しく調べたところ、肝臓がストレスを受けたり、肝細胞が肥大化したりしたことを確認した。
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