国会喚問後不明の男性を殺害容疑、死刑囚を逮捕へ
死刑囚の供述に基づき、埼玉県内の山中から不動産会社社長の遺体が見つかった事件で、警視庁は近く、元暴力団組長の矢野治死刑囚(68)=別の事件で死刑判決が確定=を殺人容疑で逮捕する方針を固めた。確定死刑囚が逮捕されるのは異例。
捜査関係者への取材でわかった。矢野死刑囚は1998年ごろ、顔見知りだった不動産会社社長の斎藤衛さん(当時49)を殺害した疑いがある。「斎藤さんの首を絞めて殺害し、知人に遺体を遺棄するよう頼んだ」とする内容の文書を警視庁に送りつけていた。
組織犯罪対策4課は昨年11月、遺棄に関わった矢野死刑囚の知人らの証言を得て、埼玉県ときがわ町の山中で、白骨化した斎藤さんの遺体を発見した。死体遺棄罪は時効が成立している。斎藤さんは参院議員が詐欺罪で有罪判決を受けた「オレンジ共済組合事件」をめぐり、97年に国会の証人喚問を受けた後、98年4月ごろから行方不明になっていた。
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