再度の計量も失敗、王座はく奪 フィリピンのWBO王者
減量に失敗して王座を剝脱(はくだつ)され、がっかりするタパレス
世界ボクシング機構(WBO)バンタム級タイトルマッチ(23日、エディオンアリーナ大阪)の前日計量が22日、大阪市内のホテルであり、王者のマーロン・タパレス(25)=フィリピン=は54・3キロで800グラムオーバー。規定の2時間以内にリミットの53・5キロを切れず、失格で王座剝奪(はくだつ)となった。挑戦者で同級6位の大森将平(24)=ウォズ=は53・3キロでクリア。23日の対戦で大森が勝てば新王者となり、引き分けか敗れれば、空位のままとなる。
まさかの展開だった。タパレスはこの日、前日計量の1時間半前に量ったところ、500グラム以上のオーバーと指摘され、すぐランニングに出かけた。正午からの調印式と記者会見は異例の王者欠席の中で進められた。午後1時の計量直前に現れたタパレスは疲れ切った表情。下着も脱いで量ったが、800グラムのオーバー。ここから2時間以内に計量をクリアできないと王座剝奪となるため、タパレスはすぐに会場近くのサウナへ向かい、1時間50分後に会場へ戻ってきた。今回は半ばあきらめたような表情で下着を着けたまま量り、54・4キロと900グラムオーバー。ここでタパレス陣営は「ギブアップ」を宣言した。
タパレスは「申し訳ない。(前の試合からの)9カ月のブランクが影響したかもしれない」と話した。大森は計量前にあった記者会見で、「怒りというか、残念です。プロとして、しっかり落としてきてほしかった」と話した。
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