文科相「結論出した」、民進は批判 「総理意向」文書で
安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設をめぐり、文部科学省が内閣府から「総理のご意向」などと言われたとする文書を調べた同省の調査について、松野博一文科相は20日、「いまの時点では、この調査でしっかり結論を出した」と述べた。調査を求めた民進党は「結論ありきだ」などと批判し、再調査を求めている。
調査では「文書の存在は確認できなかった」としている。松野氏は同日、福井市内で記者団に「基本的には文科省の行政文書の中に存在するかどうかということ。紙媒体や電子データをチェックし、その中には存在していなかった。ヒアリングした職員も(文書の)作成や共有の記憶はないということだった」と説明。そのうえで「いまの時点では、民進党からの要請にはしっかり結論を出したと認識している」と述べた。
調査では、民進党が17日に国会で示した文書8点の有無などについて、同日から担当課の共有フォルダーなどを調べたほか、19日には関係する幹部職員ら7人に聞き取りをした。ただ、個人が省内で使うパソコンのデータが調べられていないなど、調査が恣意(しい)的で、不十分だとする指摘が出ている。
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