数学教室、白熱のステージ 進行役は芸人、立ち見の人気
「ロマンティック数学ナイト」で、数式を書きながら数学談議をする参加者たち=13日、大阪市中央区
数学ファンのイベントや数学教室が人気だ。微分・積分、三角関数のサイン、コサイン……。子どもの頃に悩まされてきた人も多い数学だが、パズルを解く感覚で楽しんだり、仕事の関係で学び直すうちに興味を抱いたりしているようだ。
大阪・難波のライブスペースで今月13日、「ロマンティック数学ナイト」と題したイベントが開かれた。立ち見を含む150人で満員。現役数学教師の吉本芸人「タカタ学園」のタカタ先生が進行役で、15人が次々にステージに上がり、円周率にちなんだ314秒間で好きな数学を語る。
高校2年の男子生徒(17)は「マイナスの長さ」を披露。「長さはプラスだけ」という常識に疑問を持ったという。「新しい概念なので面白いことが見つかるかも」と話すと、「すげー」と会場が沸いた。
数学好きの間で有名な力学系理論の数学者、九州大の千葉逸人(はやと)准教授(35)は、40年間未解決だった難問を1時間かけて「証明」した。難解だが「分からなくても数式が音楽のように聞こえて楽しい」と京都の高校3年の女子生徒(17)。
「数学好きだと周囲に『引かれる』ことも。こんな風に楽しめる場がもっとあっていい」と物理学を学ぶ奈良女子大4年の津田明日華さん(21)。中学生やプログラマー、高校教師ら参加者の年齢や職業は幅広く、女性も3割ほどいた。
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