菅長官、前文科次官を非難 引責辞任の証言「異なる」

安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設問題で、内閣府文部科学省に「総理のご意向」などと伝えた文書の存在を認めた前川喜平・前文部科学次官の証言に絡み、菅義偉官房長官は25日午前の記者会見で、文書の再調査の必要性は「文科省が適切に対応されるのだろう」と述べた。

首相の意向と政策決定の関係について、「内閣府と文科省に確認し、『総理のご意向』はなかった、と報告を受けている」と従来の見解を繰り返した。前川氏による「行政がゆがめられた」との指摘については、「まったくそういう事実はない。法に基づく手続きを経ており、指摘はあたらない」と強調した。

当時の文科省トップが証言した重さを問われると、「そういう(手続きの公平性に問題があったなどの)事実があったら、自身が責任者の時に堂々と言うべきではなかったか」と批判した。

一方、前川氏が文科省の違法な「天下り」問題を受けて、自分の考えで引責辞任を申し出たとする証言については自ら進んで言及し、「私の認識とまったく異なっている。前川氏は天下り問題についての再就職等監視委員会の調査に対して問題を隠蔽(いんぺい)した事務方の責任者で、かつて本人もOB再就職のあっせんに直接関与していた。にもかかわらず、当初は責任者として自ら辞める意向をまったく示さず、地位に恋々としがみついていた。その後、天下り問題に対する世論からの極めて厳しい批判にさらされて、最終的に辞任したと承知している」と前川氏を強く非難した。

ASAHI.COM

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