北陸新幹線の工事で88戸被害 建物ゆがみ・門に傾き

写真・図版小内八幡神社では、門の柱と基礎部分の間に隙間ができていた=1日、長野県中野市、関口佳代子撮影

北陸新幹線の長野―飯山駅間に高丘トンネル(長野県中野市)を建設した影響で、周辺の神社や住宅などで建物がゆがんだり、傾いたりする被害が出ていたことが、市などへの取材でわかった。トンネル工事の建設主体だった国土交通省外郭団体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構が、家屋被害で88戸に補償したという。

高丘トンネルは2007年3月に完成。中野市が機構から受けた報告によると、市内では工事に伴って建物のゆがみや井戸の減渇水の報告があった。機構は家屋被害で88戸、井戸被害で14戸に補償したという。

被害があった同市安源寺地区の小内八幡神社では、境内にある随身門の基礎部分のコンクリートにひびが入り、基礎部分と柱の間に隙間ができた。門が傾き、倒壊の恐れがあることなどから近く改修工事を行う。市指定有形文化財の本殿でも床板が外れるなどした。

片山求宮司(40)によると、機構から2年前に補償された。片山宮司は「先代の時に『一切被害は出ない』と説明された。憤りを感じる」と話す。(関口佳代子、津田六平)

ASAHI.COM

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