2005年愛知万博の主会場となった「愛・地球博記念公園」(モリコロパーク、愛知県長久手市)内に、「ジブリパーク」ができる方向になった。同県の大村秀章知事が1日、記者団に明らかにした。アニメ制作会社「スタジオジブリ」(東京都小金井市)と協力し、2020年代初めの開業を目指すという。

構想では、園内の一部に映画「となりのトトロ」で描かれた世界観を再現した「トトロのふるさと村」を設置する。約200ヘクタールある同公園の緑地を生かし、ジブリ作品の世界を楽しめるようにする。公園内には、万博で人気を集めた「サツキとメイの家」があり、昨年度も約10万1千人が訪れている。

大村氏は「環境をテーマにした愛知万博の理念とジブリ作品はシンクロしている。官民で役割を分担したい」と話した。ジブリの担当者は「現地の緑を生かし、ジブリ作品の理念につながるようなパークになれば」と話している。

5月31日、大村氏とジブリの鈴木敏夫プロデューサーが名古屋市内で会談し、大筋で合意した。事業主体については今後、県とジブリで協議する。全体構想や事業費なども今後詰める。

同公園は1970年に開園した愛知青少年公園が前身。05年には愛知万博(愛・地球博)の主会場・長久手会場となった。15年にはジブリ作品の原画などを展示した「ジブリの大博覧会」を開催した。

ジブリの関連施設は、井の頭公園西園(東京都三鷹市)内に01年開館した「三鷹の森ジブリ美術館」がある。

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