竹島教育批判の手紙、56中学校に 韓国の中学生名乗る
韓国の中学生を名乗る人物から5月、竹島(島根県隠岐の島町)についての教育を批判する内容の手紙が島根県内の中学校56校に届いていたことが9日、分かった。県は国に報告する一方、引き続き国や県の見解に基づいた教育に取り組むよう各市町村教委に通知した。
県竹島対策室によると、差出人は韓国南西部・咸平(ハンピョン)の中学校の「歴史クラブ」に所属する3年生を名乗る人物で、3人の署名があった。松江、出雲、大田、浜田、益田市の市立中計56校の「地理教師」宛てに送られ、便箋(びんせん)3枚に英語と韓国語で竹島の領有権に関する主張をつづっていた。
日本の学習指導要領に触れ、「学校で小中学生に間違った歴史を教えていると聞いた。(竹島は)日本が朝鮮半島を侵略する過程で奪い取った土地で、先生方は日本の生徒たちに正しい歴史を教えていただくようお願いします」などと書かれていたという。
竹島の領有権は日韓ともに主張している。文部科学省は3月に告示した小中学校の新学習指導要領の社会科で、竹島を「固有の領土」と初めて明記した。
県は先月25日までに内閣官房と外務省、文科省に報告した。竹島対策室の南山尚理室長は「竹島は日本固有の領土。領土問題の解決に向けて、冷静かつ平和的に話し合うことが必要だ」と話した。(富岡万葉)
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