花火玉コロコロ、強くなーれ 徳島・小松島で天日干し
室内に並べられた花火。手作業でいくつもの工程を経て完成される=徳島県小松島市、矢木隆晴撮影
夏の花火シーズンに向けて、徳島県小松島市の老舗「市山煙火商会」では花火の天日干し作業が最盛期を迎えている。
女性の作業員が日光にあて、乾燥させる作業が続く。乾燥後、均一に強度を高めるため、板でコロコロと転がしていた。
花火は、半球状の容器に、花火を彩る「星」と、破裂させるための「割薬(わりやく)」という2種類の火薬をつめる。二つを合わせて球体にして、米から作った「米のり」でクラフト紙を貼って仕上げる。直径15センチの5号玉では三重に貼る工程を7回繰り返し、完成まで1カ月半かかる。
同商会は1916年設立。年間5万発を四国、岡山、和歌山などに出荷している。4代目の市山賢光(よしみつ)代表取締役(45)は「手間ひまかけた花火を楽しんでほしい」と話す。(矢木隆晴)
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