シンシン出産、喜び広がる 子どもは2年をめどに中国へ
上野動物園の入り口にあるパンダ像といっしょに記念撮影する中学生ら=13日午前9時35分、東京都台東区、恵原弘太郎撮影
東京・上野動物園でジャイアントパンダの赤ちゃんが生まれてから一夜明けた13日、地元には喜びの声が広がった。園によると、昨夜から今朝にかけて赤ちゃんが母親シンシンの乳を吸う様子が4、5回確認でき、ともに元気な様子だという。
午前9時半の開園と同時に訪れた高松市の中山亜耶さん(35)はニュースで出産を知り、旅行の予定を変更してやって来た。公開されているのは父親のリーリーだけだが、「ごくろうさまと伝えました。お母さんと赤ちゃんが公開されたらまた来たい」。ジャイアントパンダ保護サポート基金の運営委員で、繁殖を見守ってきた音楽評論家の湯川れい子さんは「パンダは世界で1800頭しかおらず、絶滅にひんしている。今回の出産を機に一人でも多くの人が保護活動に関心を持ってくれたら」と語った。
上野動物園の福田豊園長は「シンシンは2回目の出産ということもあってか、前回より落ち着いているようにみえる」と話した。育児は母親が行い、3カ月ほどで歩くようになる。8~9カ月で離乳し、1歳半~2歳で親離れする。パンダはかつて、中国からの無償譲渡だったが、現在は繁殖の共同研究のために中国から借りている。所有権は中国にあり、子どもは2年をめどに返す契約だという。
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