獣医学部新設はトップダウン? 加計理事長に内部批判も
「総理のご意向」をめぐる文書疑惑に揺れる、学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設計画。多くの謎を残したまま国会は閉じたが、学園内にも「経営は成り立つのか」「トップダウンだ」と不安や批判の声が上がる。
「ご心配をかけています。この問題は、昨日今日取り組んだわけでなく、十何年考えていた話です」
加計学園が4月に岡山で開いた花見会。加計孝太郎理事長(65)は地元県議らを前に、愛媛県今治市に開設を計画している岡山理科大学の獣医学部問題に触れ、こう説明したという。
特に理工系の教育に定評がある理科大。獣医学部にも「少ない費用負担で人気学部になるなら大成功」(元教授)との声はある。
大学内の意思決定機関である協議会では2013年、「従来、理科大は学内で企画するボトムアップ型。獣医学部は理事長からの発案型だ」などの議論があった。ある元教授は「孝太郎氏の代からトップダウンが多くなった」。別の教授は「反対意見が通らなくなった」と話す。
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