モスク爆破「IS敗北宣言も同然」 残党がテロの恐れも

写真・図版爆破されたヌーリ・モスクと周辺地域。イラクの統合作戦司令部の航空画像から=AFP時事

イラク軍の発表によると、21日午後9時半(日本時間22日午前3時半)ごろ、精鋭部隊がヌーリ・モスクまで約50メートルに近づいた段階で、突然爆破されたという。同軍が発表した動画には、モスクのミナレット(塔)が内側からとみられる爆破で垂直に崩れ落ち、同時に下部の建物部分からも黒煙が上がる様子が映っている。

イラク軍はモスルで過激派組織「イスラム国」(IS)の最後の支配地域である旧市街を包囲し、18日に3方向から攻撃を開始。500人以上の戦闘員と、「人間の盾」にされた10万人の住民がいるとされ、イラク軍はISに投降を呼びかけていた。

ヌーリ・モスクが爆破された後、イラクのアバディ首相はフェイスブックなどで「(ISは)敗北を公式に宣言したも同然だ」と述べた。

ISはすでに、イラクの拠点を中部キルクークシリア国境に移している。今後は各地に残った残党がゲリラ的に自爆テロを起こす可能性がある。ISはシリアでも追い詰められており、シリアの拠点ラッカはクルド人を中心とする部隊とアサド政権軍がそれぞれ攻略戦を展開している。

ASAHI.COM

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