大田区と江東区が壮絶バトル 中央防波堤帰属巡り調停へ
東京湾の埋め立て地「中央防波堤」にある「海の森水上競技場」(中央の水路)=2016年10月、朝日新聞社ヘリから
東京湾の埋め立て地「中央防波堤」がどちらに属するか争っている東京都の江東区と大田区は22日、都に地方自治法に基づく調停を申請すると発表した。中央防波堤には、2020年東京五輪・パラリンピックでボートとカヌー(スプリント)の会場となる「海の森水上競技場」などが設けられる。両区は昨年4月から事務レベルで協議を続けてきたが、互いに譲らず、平行線のままだった。
江東区の山崎孝明区長と大田区の松原忠義区長が都庁で非公開で会談した後、調停を申請する方針を明らかにした。山崎区長は「東京中のゴミが埋め立てられ、江東区民はハエやひどいにおいでつらい思いをした。一坪でも大田区にいくことになったら断腸の思いだ」、松原区長は「埋め立て前は区民がノリの養殖をしていた場所。羽田空港と臨海部を一体として活用したい」と話した。
中央防波堤はお台場の南東沖に位置し、都が1970年代からゴミを埋め立てて造った人工島で、広さは東京ドーム約380個分。両区とも100%の帰属を求めている。(有吉由香)
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