「お兄さん」合格、泣いて喜んだ父 横山だいすけさん

写真・図版NHK「おかあさんといっしょ」の「うたのお兄さん」をこの春卒業した横山だいすけさん=仙波理撮影

 一家の太陽のような元気いっぱいの母とは対照的に、父は一歩下がっているような人です。

僕が「うたのお兄さん」として9年間出演した「おかあさんといっしょ」(Eテレ)で公開収録のコンサートがあれば、両親は毎回のように来てくれました。うたのお姉さんたちをはじめ関係者に「いつもありがとう!」と大声であいさつして名物になった母の後ろで、2人分の荷物を持っている感じです。

「お兄さん」は、高校1年のときからの夢でした。幼児に音楽を聴かせることが人生に豊かさを与える――。ある資料で知った後に番組を見て、「なりたい」と直感しました。

僕は妹と弟の3きょうだいの長男。一般的な家庭で長男が学費の高い音大に行くのは難しい。それでも「お兄さん」になる方法を自分なりに調べたり、歌のレッスンに行き始めたりした僕に、父は「本当にやりたいことなんだね」と。意思を確かめると、「だったら応援するから」。家族の一大決心をして、音大に進ませてもらいました。

ASAHI.COM

Rating 3.00 out of 5

No Comments so far.

Leave a Reply

Marquee Powered By Know How Media.