中核派の大坂容疑者を殺人罪などで起訴 渋谷暴動事件
1971年に起きた渋谷暴動事件で、警備中の警察官を殺害したなどとして、東京地検は28日、過激派・中核派の活動家、大坂正明容疑者(67)を殺人と現住建造物等放火など、五つの罪で起訴した。大坂容疑者は黙秘している。事件は裁判員裁判で審理される。
大坂容疑者は、71年11月14日、東京都渋谷区であった沖縄返還協定の批准を巡る反対デモで、新潟県警から警備の応援で派遣されていた中村恒雄巡査(当時21)に火炎瓶を投げつけるなどして殺害した疑いが持たれている。
地検は大坂容疑者を渋谷暴動における傷害、公務執行妨害、凶器準備集合の罪でも起訴した。共犯者として起訴された男の公判が、病気を理由に長期にわたって停止したため、刑事訴訟法の規定で時効が成立していなかった。
大坂容疑者は今年5月、広島市内の中核派関係先を捜索した大阪府警に、公務執行妨害の疑いで逮捕された。自身の身元を含め、一貫して黙秘したが、親族らのDNA型鑑定を経た警視庁公安部に今月7日、殺人容疑などで再逮捕されていた。
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