モスルの解放作戦、最終局面に 現地ルポをVRで
イラク北部モスルで23日、激しい戦闘で破壊された街の中心部を歩く子どもたち=杉本康弘撮影
時折響く爆弾の音。空に上がる黒煙。2014年6月に「イスラム国」(IS)に武力制圧されたモスルは今、イラク政府軍などによる解放作戦の最終局面を迎えている。
6月23日午後、モスル旧市街から約1キロ離れた応急救護所には、ISの支配地域からイラク軍の装甲車で救出された人々が集まっていた。着衣は汚れ、やつれた人もいる一方、家族と再会し泣き崩れる人、解放を喜びピースサインをする人の姿も見られた。ISの戦闘員が紛れ込んでいる可能性があるため、集まった人々は避難民登録所へと促されていった。
モスル中央を流れるチグリス川の西側では、解放された地区でも、まだ地雷などが埋まっている。米国主導の有志連合の空爆によって破壊された建物が目立つ。住民の姿も時折見かけるが、荒廃したモスル復興の道のりは長いものになりそうだった。(杉本康弘)
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