中古車の資料請求で差別、トルコ人が本人訴訟で勝訴

写真・図版イエネル・イブラヒムさん。勝訴を聞いた日はうれしくて眠れなかったと話す=大阪市北区、大貫聡子撮影

中古車を買おうと資料請求したが、日本国籍がないことを理由に拒否されたとして、大阪市在住のトルコ人男性が、自動車販売会社に100万円の損害賠償を求める訴訟を起こした。8月、大阪地裁は「不合理な差別」と認め、会社に20万円の支払いを命じた。ネットで訴状の書き方を検索し、弁護士を立てず、自ら立証しての勝訴だった。

14年前に来日した会社員イエネル・イブラヒムさん(40)は昨年10月、同市の自動車販売会社のホームページで中古車の資料送付を申し込んだ。「当社は日本国籍をお持ちの方を対象としており、外国人の方には資料の送信を見合わせております」と返信があった。

一念発起してネットで訴状のひな型を探し、友人にも相談しながら、「担当者に外国人に対してサービスしないと言われた。100万円を請求します」とする1枚の訴状を書き上げた。今年3月、大阪地裁に提訴。「100%自分は間違っていない自信があった」から、代理人を立てない本人訴訟に踏み切った。

会社は「差別はしていない」と主張したが、大阪地裁の長谷部幸弥(さちや)裁判長は8月25日、「外国人であることのみを理由とした不合理な差別」と会社に慰謝料20万円の支払いを命じた。

ASAHI.COM

Rating 3.00 out of 5

No Comments so far.

Leave a Reply

Marquee Powered By Know How Media.