九州豪雨、なお1100人超が避難生活 発生2カ月
豪雨災害から2カ月。復旧作業が進む中、いまだ手がつかずの民家も多い=5日午前10時37分、福岡県朝倉市杷木志波、河合真人撮影
福岡、大分両県で36人の犠牲者を出した九州北部豪雨の発生から、5日で2カ月を迎えた。被害が激しかった福岡県朝倉市では行方不明の5人の捜索が続く一方で、なお避難所で145人が暮らす。仮設住宅などを含めれば、両県で計1100人以上がもとの自宅以外での避難生活を強いられている。
猛烈な雨と激しい土砂崩れのため、両県で合わせて288戸が全壊し、1072戸が半壊した。朝倉市と福岡県東峰村では8月中旬から仮設住宅への入居が始まり、計56戸で126人が暮らす。追加で43戸が建設中で、今月中に完成予定。このほか、民間賃貸住宅を借り上げる「みなし仮設」や公営住宅に住む人が両県で計900人を超す。
農地や道路、河川、商工業などの被害額は福岡県が1941億円。5年前の九州北部豪雨の4倍近くに達した。大分県でも300億円弱にのぼった。福岡県では山間部などで道路の通行止めや寸断が続き、生活再建の妨げになっている。(渡辺松雄)
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