岐阜の郷鉄工所、自己破産申請へ 負債総額40億円
産業機械製造の郷鉄工所(岐阜県垂井町)が11日、岐阜地裁に自己破産を申請すると発表した。売り上げが低迷して資金難に陥っていたためで、同日付で従業員79人を解雇し、事業を停止した。負債総額は40億円程度で、9月末に破産申請する見通し。
1931(昭和6)年の創業で、破砕機や焼却炉、廃材処理プラントなどの製造を手がけてきた。帝国データバンク名古屋支店によると97年3月期に約92億円の売上高があったが、近年は取引先の設備投資が落ち込み、受注が減少。2016年3月期に負債が資産を上回る債務超過に陥った。17年3月期は期限までに有価証券報告書を提出できず、9月11日に東京、名古屋の両証券取引所第2部への株式上場が廃止になった。
同社の業務をめぐっては不適切な会計処理が取り沙汰され、第三者委員会が調査。今年6月にまとめられた報告書では「内部統制をはじめとするコーポレートガバナンスがほとんど機能していなかった」と指摘された。
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