ワンダーウーマン、大論争に 国連職員ら「過剰に性的」
映画「ワンダーウーマン」の一場面(C) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
「強い女性像」とはなんなのか。公開中の米映画「ワンダーウーマン」が、記録的ヒットの裏で論議を呼んでいる。女性スーパーヒーローの描き方をめぐり、米国では、主人公の露出度の高い姿を大物監督が批判。日本では、アイドルグループ「乃木坂46」が歌うイメージ曲に違和感を訴える声が相次いだ。
東京・新宿歌舞伎町で8月に開かれた「ワンダーウーマン」の試写会イベント。パティ・ジェンキンス監督(46)も登壇、台風のさなか、アメリカン・コミックス(アメコミ)から抜け出たようなコスプレ姿であふれた。20代の女性ファンは「問答無用に強くて、かっこいい」と話した。
「ワンダーウーマン」は「強い女性像」を追求したアメコミ初の「女性スーパーヒーロー」。映画は女性参政権運動のうねりが起きた第1次世界大戦下を舞台に、女性の登場に難色を示されながらも主人公が軍法会議に乗り込み、自ら暗号を読み解き、戦地に赴く。
6月に米国で公開されると、「女性アクション映画、かつ女性監督の作品は売れない」というハリウッドの通説を覆し、最初の週末の興行収入が1億325万ドルと首位に。ロサンゼルス映画批評家協会のクラウディア・プイグ会長は「女性初の米大統領の誕生を見られずに落胆した人たちが、トランプへの対抗心から支持した」と分析する。
一方で、「強い女性像」をめぐり、大物監督を巻き込んだ議論も起きている。
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