草木伸び放題・灯籠崩壊…日本庭園、海外でほったらかし
英リバプールの日本庭園の池は手入れが行き届かず、傷みが目立つ(国土交通省提供)
海外に500以上あると言われる日本庭園。外国人にも愛されてきたが、維持や管理が難しく、放置されているところも少なくない。こうした荒れた庭園を再生し、日本の魅力を伝える拠点にしようという取り組みが、国土交通省で始まった。
日本庭園が海外で初めて造られたのは1873(明治6)年、当時の政府がウィーン万国博覧会に出展したものとされる。以降、欧米などでの日本ブームのもと、個人の日本庭園が相次いで生まれ、現在では100以上の国や地域にあると言われる。戦後の友好親善の証しとして、各地の公園などに造られた。
ところが、技術力不足などから、適切な剪定(せんてい)がされずに樹木が肥大化したり、灯籠(とうろう)が崩れたりして、今では荒廃した庭園が数多くある。国交省が昨年度、在外公館を通じて調べたところ、修復や剪定、植え替えが必要な庭園が40ほどあったという。
ASAHI.COM