難民審査員の「美人だったから?」発言 法相が「遺憾」
コンゴ民主共和国で政府側兵士に性的暴行を受けたとされる30代女性が、東京入国管理局の難民審査参与員から「美人だったから狙われたのか」と質問されたと訴えた問題で、上川陽子法相は22日、「事実確認の結果、指摘されているような(不適切な)発言があった」と認め、「誠に遺憾だ」と述べた。
代理人弁護士によると、女性は同国の反政府勢力メンバーだった。政府側の兵士から性的暴行などを受けて来日し、2012年に難民申請をしたが不認定とされた。その後、不服申し立てを行い、審理の過程で、参与員から不適切な発言を受けたとして、今年4月に法務省に抗議していた。
上川法相はこの日の会見で「難民審査参与員も不服申し立て手続きにかかわる以上、不服申立人のおかれた事情に配慮した発言を行う必要がある。その発言によって、相手方が不快な思いをされたことから、不適切な発言だったと考えている」と述べた。
難民審査参与員は、法律や国際情勢の有識者から選ばれ、難民不認定の異議申し立て手続きの審理に参加し、法相に意見を述べる。(小松隆次郎)
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