沖縄の大型施設建設が難航 辺野古で官邸「意趣返し」?
沖縄県が構想する、大規模なコンサートなどができる「大型MICE(マイス)施設」の建設計画が難航している。事業費にあてる沖縄振興一括交付金の交付決定に、政府が待ったをかけているからだ。米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画に、県が反対していることに対する「意趣返し」との見方も出ている。
「残念だが、いい返事はもらえなかった」。富川盛武副知事は6日、首相官邸で官僚トップの杉田和博官房副長官と面会した後、記者団に話し、開業時期や規模を含め計画を見直す考えを示した。
県の計画では、沖縄本島南東部の与那原(よなばる)町と西原町にまたがる地区に、最大4万平方メートルの展示スペースを備え、2万人規模の屋内コンサートができる大型施設を造る。仲井真弘多(ひろかず)前知事時代の2012年に計画が浮上し、翁長雄志(おながたけし)知事が15年5月、建設地を決めた。整備費は513億円で、うち8割を国の一括交付金でまかなう計画だ。
ASAHI.COM