心斎橋の人気洋食店主、故郷へ 山の辺の道でおもてなし
キッチンに立つ勝井景介さん=奈良県天理市柳本町の市トレイルセンター
古道「山の辺の道」沿いに立つ奈良県天理市柳本町の市トレイルセンターに今春、大阪・心斎橋の人気洋食店が移ってきた。「洋食Katsui山の辺の道」のオーナーシェフ、勝井景介さん(52)は「道行く人を料理でもてなし、故郷ににぎわいをつくりたい」と話す。
テーブルを囲む家族連れのもとに、カリッと揚がったエビフライやハンバーグステーキが運ばれてきた。「白いご飯で食べる優しい味の洋食です」と勝井さん。
センターは2000年、観光案内・休憩施設としてオープンした。観光客やハイカーら年間約7万人が利用する。老朽化に伴う改修を機に市は指定管理者制度を導入。公募で勝井さんの案が選ばれ、館長として4月からセンターを運営する。
2歳のころ、東京から天理市に移住し、10歳で柳本に引っ越した。写真家、入江泰吉さんの山の辺の道の作品を見て、「なんてきれいなところだろう」と思った。自転車で走り回り、周囲の風景を撮った。「ファインダー越しに見た三輪山やレンゲ畑は今もそのままです」
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