存続危機一転、大ヒット 新潟銘菓救ったデザインの智恵
新潟に、もち米に砂糖蜜をかけた「ゆか里(り)」という郷土菓子がある。唯一製造していた老舗菓子店は職人が高齢化し、存続が危ぶまれていたが、パッケージを変えて「浮(う)き星(ほし)」の名で売り出すと、SNSで大きく拡散。若者を中心に、注文が殺到しはじめた。
「ゆか里」を製造してきたのは、1900年創業の「明治屋」(新潟市中央区)。新潟の人々は、金平糖のようなゆか里をお湯に浮かべ、茶飲み感覚で愛してきた。
ただ、作るのは1・5メートルの回転釜を7時間以上かき混ぜ続ける重労働。売れ行きが落ち込み、職人で明治屋代表の小林幹生さん(79)は「体が言うことをきかなくなったら廃業しよう」と考えていた。
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