戸籍の名字、市職員が無断で俗字に 本人が気付いて発覚

奈良県大和高田市に住む50代の男性の戸籍名が正式な手続きをせずに、無断で同市の職員に変更されていたことがわかった。市は問題があったことを認め、チェック体制の徹底を図るとしている。

男性は9月、住民票などを取得するために同市役所を訪れ、名字の一文字が俗字になっていることに気付いた。窓口で問い合わせると、正字から俗字に訂正されていたことがわかった。その場で元の字に戻す手続きを取った。

市企画広報課や市民課によると、この訂正をしたときの書類が残っていた。2010年1月に当時の担当係長が戸籍訂正の起案をし、参事や課長の決裁を経て処理されていたことがわかった。戸籍名の訂正は本人の申し出が必要だが、申し出に必要な書類はなかった。

市は当時の係長に聞き取りをするなど経緯を調べているが、係長は「明確な記憶がない」と話しているという。決裁をした参事や課長はすでに退職している。同様のケースは現在のところ、他にないという。

男性は「大事な戸籍を役所の勝手な判断だけで変えてよいのか。ほかにも同じような人がいないか心配です」と話す。市民部の担当者は「原因については調べているところです。市民の信用回復に努めてまいりたい」としている。(松永和彦)

ASAHI.COM

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