阿寒湖のマリモ、生育地での見学解禁へ 約半世紀ぶり

写真・図版阿寒湖のマリモ(北海道釧路市、釧路市教育委員会提供)

 国の特別天然記念物阿寒湖のマリモ」(北海道釧路市)が、約半世紀ぶりに生育地で見学できるようになる。保護を優先して1961年から生育地への立ち入りが原則禁止されてきたが、来年度から有料のガイドツアーを実施することが21日決まった。

阿寒湖では25(大正14)年から観光船がマリモ生育地に入っていた。しかし「生育環境に悪影響を与える」として、61(昭和36)年から乗り入れを自粛。展示施設の水槽でしか観察できなくなっていた。

21日、環境省や釧路市教育委員会、地元の市民団体などによる会合が開かれ、マリモの保護と観光利用の両立を目指し、来年度から生育地でのガイドツアーを試行することを決めた。専門ガイドが案内してマリモを湖岸から観察するほか、船上から見るツアーも計画する。同省は「ガイドツアーを通じ、希少なマリモの保護と利用の好循環を生み出すモデルができれば」としている。(見崎浩一)

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